緊急通報はどこに繋がる?
ちょっと雑学
緊急通報はどこに繋がる?
そもそも「緊急通報」って?
緊急通報とは、110(警察)、118(海上保安庁)、119(消防&救急)の3カ所への通報を指します。
写真左下の【緊急】を押すと、右のような状態になります。この画面で掛けられる番号は、「110」「118」「119」の緊急通報のみです。
110番通報をした場合、「各都道府県」の「警察本部の通信指令室(指令センター)」などに接続されます。
119番の場合も消防本部のある通信指令室です。
118番の場合は、船舶電話からの場合は、海上保安庁運用司令センターに繋がり、それ以外の場合は、各管区海上保安本部に繋がります。「海の『もしも』は118番」は 2000年5月1日から運用が開始されました。
110番などの緊急通報が自分の住んでいるところの警察署につながっていると誤解している人が多いようですが、自分の住んでいる所や通報をした場所の管轄(近く)の警察署や消防署に繋がるのではありません。
住所を正確に言えますか?
緊急通報をすると、まず、警察の場合「事故ですか?事件ですか?」、消防の場合「火災ですか?救急ですか?」と聞かれます。
次に110番も119番も「場所(住所)」を聞かれます。
自宅や勤め先からの通報の場合には住所は答えられると思いますが、旅先や出先の場合、咄嗟に住所を答えられますか?
住所がわからない場合、「目印になる建物などを教えて下さい」などと聞かれますが、目立つ建物などがない場合は、
- 住居表示
- 標識管理票番号
- 電柱の管理番号
- 自動販売機取出口近くの住所表示
- 道路標識の管理番号
などを探してそれに記載されている番号などを伝えましょう。
住所を伝える際は、「町名」からではなく、「市区名」から順に伝えましょう。
最近の携帯電話やスマートフォンはGPSを使った「緊急通報位置通知」ができるので住所がわからなくても大丈夫だろうと思ってしまいがちですが、発信場所や受信状況によっては正確な位置の把握が困難な場合もあります。
「いざという時は『スマートフォン』で検索をするからいいわ」と思っている方、ひったくり被害に遭った場合などには、鞄やバッグごとひったくられますので、鞄やバッグに入れている「スマートフォン」も盗まれてしまうことも多く、便利な「スマートフォン」が肝心な時に使えないのです^^;
事件や事故、火災に巻き込まれないことが一番ですが、遭遇した場合は落ち着いて行動しましょう。
緊急通報をした場合、「あなたの住所・氏名・連絡先」を尋ねられます。
意外と自分の携帯電話の番号が答えられない方も多いようです。
緊急通報の際にさっと「自分の連絡先」を答えられるようにしておきましょう。
警視庁こんなときこそ110番
総務省消防庁「119番の正しいかけ方」
意外と知らない相談ダイヤル
警察庁の統計によると、平成26年中の110番通報の受理件数は約935万件で、前年より約6万件減少しています。これは約3.4秒に1回、国民約13.6人に1人の割合で通報したことになります。
消防庁の統計では、平成27年中の救急出動件数は約605万、5.2 秒に1回の割合で出動しており、国民の23.5 人に1人が搬送されていることになります。
緊急性がなく、本来は110番や119番にかけるものではない苦情や要望は増え続けているようです。
緊急な対応を必要としない相談などで緊急通報をすると、緊急の事件や事故への対応が遅れる原因にもなります。
救急車出動は限界状況で政府が有料化を検討していることも話題になっていますね。
警察庁では、緊急性のない場合は相談専用ダイヤル「#9110」番を利用するよう呼びかけています。
警察相談専用電話#9110
東京消防庁でも、救急車を呼んだほうがいいのかな?病院へ行ったほうがいいのかな?と迷った時のために「#7119」を設けています。
東京消防庁:救急相談センター#7119
現在、消防庁では救急安心センター事業(#7119)の全国への普及の促進についても検討がされているようです。
以下はモデル事業
大阪府:救急安心センターおおさか
奈良県:奈良県救急安心センター
小さい子どもさんの急病には、厚生労働省が「小児救急でんわ相談」を行っています。
こちらは全国規模です。
小児救急電話相談事業「#8000」について
*「#9110」「#7119」「#8000」ともに通話料は自己負担です。
いざという時、慌てないためにも、最寄りの警察署や消防署のホームページなどで最新情報を確認しましょう。