梅雨明けと暑さ指数と熱中症
ちょっと雑学
梅雨明けと暑さ指数と熱中症
熱中症と梅雨明け
消防庁によると、熱中症による救急搬送人員数は梅雨明け直後に急増するそうです。
今年は関東甲信地方で平年より7日、昨年より18日遅い7月28日が梅雨明けなったことや、東日本で7月後半月の後半は冷たく湿った東よりの風の影響で低温となる時期もあり、7月中の患者数は1万8,671人で昨年を5,896人下回りました。
今年は関東甲信地方で平年より7日、昨年より18日遅い7月28日が梅雨明けなったことや、東日本で7月後半月の後半は冷たく湿った東よりの風の影響で低温となる時期もあり、7月中の患者数は1万8,671人で昨年を5,896人下回りました。
梅雨明けの時期に熱中症の救急搬送者数が急増する理由は、身体がまだ暑さに慣れていないため上手く汗をかくことができず、体温を上手に調節できないからです。
暑い日が続くと、次第に身体が暑さに慣れてきます。
これを「暑熱順化」といいます。
暑い日が続くと、次第に身体が暑さに慣れてきます。
これを「暑熱順化」といいます。
暑さ指数と熱中症救急搬送者数
今年、7月25日~7月31日までの期間の暑さ指数(6都市平均)は 26℃以上、28日以降は30℃前後と高く、過去5年間の平均値と同程度となりました。
熱中症による救急搬送者数は、消防庁発表の速報によると、最も少ない26日でも226人、日最高暑さ指数の値(6都市平均)が高くなった28日以降は連日500人を超え、30日には923人の方が搬送され、この期間中に8人の方が熱中症で亡くなりました。
※6都市:東京・新潟・名古屋・大阪・広島・福岡
熱中症による救急搬送者数は、消防庁発表の速報によると、最も少ない26日でも226人、日最高暑さ指数の値(6都市平均)が高くなった28日以降は連日500人を超え、30日には923人の方が搬送され、この期間中に8人の方が熱中症で亡くなりました。
※6都市:東京・新潟・名古屋・大阪・広島・福岡
ところで暑さ指数って?
暑さ指数ってご存知ですか?
暑さ指数は1954年にアメリカで提案された指標で、熱中症の危険度を判断する目安として国際的に用いられています。
熱中症を予防することを目的として、 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。
湿度、日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、気温の3要素で構成され、その割合は湿度7:熱環境2:気温1です。
湿度が高い場所では、汗が蒸発しにくいため、身体から空気への熱放出能力が減少し、熱中症になりやすくなります。
暑さ指数では湿度は重要な要素です。
正式名称は湿球黒球温度(Wet-Bulb Globe Temperature)で、WBGTと略されます。
暑さ指数は1954年にアメリカで提案された指標で、熱中症の危険度を判断する目安として国際的に用いられています。
熱中症を予防することを目的として、 単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。
湿度、日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、気温の3要素で構成され、その割合は湿度7:熱環境2:気温1です。
湿度が高い場所では、汗が蒸発しにくいため、身体から空気への熱放出能力が減少し、熱中症になりやすくなります。
暑さ指数では湿度は重要な要素です。
正式名称は湿球黒球温度(Wet-Bulb Globe Temperature)で、WBGTと略されます。
暑さ指数の使い方
暑さ指数(WBGT)は労働環境や運動環境の指針として有効であると認められ、ISO等で国際的に規格化されています。
日本生気象学会では「日常生活に関する指針」、 (公財)日本体育協会では「熱中症予防運動指針」を下記のとおり公表しています。
環境省では、2006年より暑さ指数をホームページで提供しています。
詳しくはこちら 暑さ指数(WBGT)の実況と予測
また、バイザー(株)では環境省の「熱中症予防情報サイト」のデータを利用した「熱中症予防情報メール」を配信しています。
他にも、日本気象協会の「熱中症情報」、気象キャスターネットワーク・大塚製薬の「熱中症予防情報」などがあります。
「暑さ指数」を上手に活用して熱中症を防ぎましょう。
日本生気象学会では「日常生活に関する指針」、 (公財)日本体育協会では「熱中症予防運動指針」を下記のとおり公表しています。
日常生活に関する指針
熱中症予防運動指針
環境省では、2006年より暑さ指数をホームページで提供しています。
詳しくはこちら 暑さ指数(WBGT)の実況と予測
また、バイザー(株)では環境省の「熱中症予防情報サイト」のデータを利用した「熱中症予防情報メール」を配信しています。
他にも、日本気象協会の「熱中症情報」、気象キャスターネットワーク・大塚製薬の「熱中症予防情報」などがあります。
「暑さ指数」を上手に活用して熱中症を防ぎましょう。
水分は摂ればいいという訳じゃない
水分補給として甘いジュースや清涼飲料水ばかり飲んでいると、糖分の摂り過ぎで血糖値が上がり、ペットボトル症候群を引き起こすことがあります。
「ペットボトル症候群」は、倦怠感やイライラのほか、最悪の場合は昏睡状態になって死に至るケースもあります。
普段から、ミネラルウォーターやお茶など、できるだけ糖分の少ない飲み物を選びましょう。
また一度に大量の水分を摂ると、胃の働きが低下し、却って体調を崩してしまいます。
一度に飲む量はコップ1杯(150~200ml)程度に抑えましょう。
暑いから、ついつい冷たい飲み物に手を伸ばしがちですが、冷やし過ぎると胃の働きが悪くなったり、腸を刺激して下痢になったりすることもあります。
5〜15℃程度が腸で吸収しやすい温度ですから、冷やし過ぎにも注意しましょう。
体重の2%の水分を失うと、軽い脱水状態になります。
戸外で大量の汗をかいたのに、水分を補給しないのは大変危険です。
汗とともにナトリウムも失うため、 少量の塩分 も補給するよう心掛けましょう。
「ペットボトル症候群」は、倦怠感やイライラのほか、最悪の場合は昏睡状態になって死に至るケースもあります。
普段から、ミネラルウォーターやお茶など、できるだけ糖分の少ない飲み物を選びましょう。
また一度に大量の水分を摂ると、胃の働きが低下し、却って体調を崩してしまいます。
一度に飲む量はコップ1杯(150~200ml)程度に抑えましょう。
暑いから、ついつい冷たい飲み物に手を伸ばしがちですが、冷やし過ぎると胃の働きが悪くなったり、腸を刺激して下痢になったりすることもあります。
5〜15℃程度が腸で吸収しやすい温度ですから、冷やし過ぎにも注意しましょう。
体重の2%の水分を失うと、軽い脱水状態になります。
戸外で大量の汗をかいたのに、水分を補給しないのは大変危険です。
汗とともにナトリウムも失うため、 少量の塩分 も補給するよう心掛けましょう。
汗をかくたびに、水分と一緒に塩分も補給していませんか?
炎天下で短時間に大量の汗をかいた場合は別として、屋内で普段通りの生活をしている場合は塩分補給の必要はありません。
何故ならば、日本人は普段の食事で必要以上の塩分を摂取しがちだからです。
塩分の摂り過ぎで高血圧などの別の病気を招く危険性もあります。
くれぐれも「摂り過ぎ」には注意です。
「大量の汗をかく」と言う目安は、玉の汗を「長時間(30分以上)」かくときで、腕などを水洗いしてからなめても「しょっぱい」時です。
何故ならば、日本人は普段の食事で必要以上の塩分を摂取しがちだからです。
塩分の摂り過ぎで高血圧などの別の病気を招く危険性もあります。
くれぐれも「摂り過ぎ」には注意です。
「大量の汗をかく」と言う目安は、玉の汗を「長時間(30分以上)」かくときで、腕などを水洗いしてからなめても「しょっぱい」時です。
水分を「こまめに」摂れと言われるが…
「こまめに」とは、どのくらいの頻度なのでしょう。
熱中症対策での「こまめに」とは、1回150~200ml、5~15℃の水分を1時間に2~4回に分けて補給するということです。
これはあくまでも目安です。
喉が渇いたと感じたら、水分を補給しましょう。
熱中症対策での「こまめに」とは、1回150~200ml、5~15℃の水分を1時間に2~4回に分けて補給するということです。
これはあくまでも目安です。
喉が渇いたと感じたら、水分を補給しましょう。
汗をかかないのは羨ましい???
汗をかかなければ、化粧も落ちないし、羨ましい限りですが、暑いのに汗をかかないというのは異常なことです。
暑いのに汗をかけないと、体温上昇が抑えきれなくなり、身体に熱がこもり「うつ熱」状態になります。
「うつ熱」が発生すると熱中症になりやすく、めまい、頭痛、吐き気、失神が起こり、ひどい場合には死に至ることもあります。
汗をかかないのは、基礎代謝が落ちている状態で、免疫力が低下します。
代謝機能が低下すれば、体内での有毒物質や動物性脂肪の分解が不十分となり、体臭の悪化や独特な汗臭に繋がります。
「汗をかくこと」は、重要な体温調節機能の一つです。
日頃から、適度な運動をして、基礎代謝を上げ、熱中症を防ぎましょう。
暑いのに汗をかけないと、体温上昇が抑えきれなくなり、身体に熱がこもり「うつ熱」状態になります。
「うつ熱」が発生すると熱中症になりやすく、めまい、頭痛、吐き気、失神が起こり、ひどい場合には死に至ることもあります。
汗をかかないのは、基礎代謝が落ちている状態で、免疫力が低下します。
代謝機能が低下すれば、体内での有毒物質や動物性脂肪の分解が不十分となり、体臭の悪化や独特な汗臭に繋がります。
「汗をかくこと」は、重要な体温調節機能の一つです。
日頃から、適度な運動をして、基礎代謝を上げ、熱中症を防ぎましょう。
経口補水液の落とし穴
経口補水液って?
経口補水療法は“開発途上国から生まれました”
経口補水療法(Oral Rehydration Therapy; ORT)は、“開発途上国から生まれた”水と電解質を経口的に(口から)補給する方法です。
開発途上国では衛生面の整備が遅れていたために、コレラなどの感染症が多発していました。感染症そのものの治療も重要ですが、下痢や嘔吐による脱水症への対処が生命維持には大切です。
しかし、医療設備の整備も遅れ、医師も少ないため、身体から失われた水分および電解質を口から補給する手段が必要とされました。
そこで、水分および電解質を容易にかつ迅速に補給できる手段として、経口補水療法(ORT)が生み出されたのです。
ORTに用いられる経口補水液(Oral Rehydration Solution; ORS)は、脱水時に不足している電解質を含み、素早く吸収できるよう、糖質(ブドウ糖)が少量配合された飲料です。
大塚製薬工場 OS-1より引用
スポーツドリンクとどこが違うの?
- 経口補水液
水に塩分(塩化ナトリウム)と糖分を一定の割合で配合した飲料。
スポーツドリンクに比べて 糖分が少なく塩分(電解質)が多い 。
大塚製薬OS-1(100ml当たり)|ナトリウム115mg(塩分相当量0.292g) - スポーツドリンク
水分、ミネラル、糖分、電解質をバランス良く配合した飲料。
経口補水液に比べて 塩分(電解質)が少なく、糖分が多い 。
大塚製薬ポカリスエット(100ml当たり)|ナトリウム49mg
暑くなるとドラッグストアでよく見かける「経口補水液」ですが、スポーツドリンクと同じ感覚での摂取や脱水ではない時の摂取は、塩分の過剰摂取となるため、高血圧の方は特に注意が必要です。