なぜ第三次ベビーブームは起きなかったのか
ちょっと雑学
なぜ第三次ベビーブームは起きなかったのか
少子化が止まらない!
12月22日に厚生労働省が公表した、平成28年(2016)人口動態統計の年間推計で、出生数が過去最少の約98万人となったことがわかりました。
出生数が100万人を割るのは、昭和22年の統計開始以来初めてのことです。
現在の少子化対策は効果がないということでしょうか。
1947年から1949年の第一次ベビーブームでは年間270万人、1971年から1974年の第二次ベビーブームでも年間200万人の出生数でした。
1984(昭和59)年には150万人を割り、2005(平成17)年から100万人台をかろうじて維持してきていました。
少子化の要因は何でしょうか。
出生数が100万人を割るのは、昭和22年の統計開始以来初めてのことです。
現在の少子化対策は効果がないということでしょうか。
1947年から1949年の第一次ベビーブームでは年間270万人、1971年から1974年の第二次ベビーブームでも年間200万人の出生数でした。
1984(昭和59)年には150万人を割り、2005(平成17)年から100万人台をかろうじて維持してきていました。
少子化の要因は何でしょうか。
女性の晩婚化が原因?
日本人の平均初婚年齢は2015年時点で男性が31.1歳、女性が29.4歳に達しました。
1947年の平均初婚年齢は男性が26.1歳、女性が22.9歳ですから、男性は5歳、女性は6.5歳も上昇しています。
しかし、晩婚化は日本だけではなく先進国の多くがその傾向にあります。
晩婚化はなぜ起きたのでしょうか、その要因としてあげられるのが、女性の高学歴化と就業率です。
1955(昭和30)年の、女性の大学進学率は2.4%でした。
2016(平成28)年には48.2%と大きく増加し、高学歴化が進んでます。
短期大学を含めれば57.1%で、男性の56.6%を上回りました。
第一次ベビーブーム世代女性の短大・大学進学率は1割強でしたが、第二次ベビーブーム世代の進学率は4割弱です。
また、文部科学省の「平成27年度大学等卒業者の就職状況調査」によると、男子大学生の就職率は96.7%(0.2ポイント増)、女子は98.0%(同1.1ポイント増)。
国公立大学では、男子:96.0%、女子:98.3%、私立大学では、男子:96.9%、女子:97.9%となっています。
2015年の15~64 歳の女性の就業率は、64.6%です。
1970年代は50%前後でしたが、平成に入り約5%上昇し、2010年に60%に達します。
1947年の平均初婚年齢は男性が26.1歳、女性が22.9歳ですから、男性は5歳、女性は6.5歳も上昇しています。
しかし、晩婚化は日本だけではなく先進国の多くがその傾向にあります。
晩婚化はなぜ起きたのでしょうか、その要因としてあげられるのが、女性の高学歴化と就業率です。
1955(昭和30)年の、女性の大学進学率は2.4%でした。
2016(平成28)年には48.2%と大きく増加し、高学歴化が進んでます。
短期大学を含めれば57.1%で、男性の56.6%を上回りました。
第一次ベビーブーム世代女性の短大・大学進学率は1割強でしたが、第二次ベビーブーム世代の進学率は4割弱です。
また、文部科学省の「平成27年度大学等卒業者の就職状況調査」によると、男子大学生の就職率は96.7%(0.2ポイント増)、女子は98.0%(同1.1ポイント増)。
国公立大学では、男子:96.0%、女子:98.3%、私立大学では、男子:96.9%、女子:97.9%となっています。
2015年の15~64 歳の女性の就業率は、64.6%です。
1970年代は50%前後でしたが、平成に入り約5%上昇し、2010年に60%に達します。
年齢 | 就業率 | 就業者数 |
---|---|---|
15~19歳 | 16.10% | 47万人 |
20~24歳 | 64.90% | 196万人 |
25~29歳 | 76.50% | 244万人 |
30~34歳 | 68.40% | 247万人 |
35~39歳 | 69.40% | 288万人 |
40~44歳 | 72.70% | 352万人 |
45~49歳 | 75.20% | 325万人 |
50~54歳 | 74.20% | 294万人 |
55~59歳 | 67.50% | 257万人 |
60~64歳 | 49.40% | 216万人 |
15~64歳 (再掲) |
64.60% | 2,466万人 |
65歳以上 | 15.00% | 288万人 |
TOTAL | 48.00% | 2,754万人 |
高学歴化と就職・就業率は晩婚化に影響を与えている一つの要因であるとは考えられます。
では、なぜ進学・就業率は上がったのでしょうか。
その背景には「不安定な経済」が見え隠れしています。
では、なぜ進学・就業率は上がったのでしょうか。
その背景には「不安定な経済」が見え隠れしています。
完結出生児数の低下
また前述のように、平均初婚年齢が上がれば、第一子出産年齢も上がるわけで、1950年の第一子出産平均年齢は24.4歳でしたが、2015年は30.7歳と6.3歳も上昇しています。
母親の年齢が40歳以上の出生では、出生数は約54,000人で、うち第1子は21,000人で、40歳以上の出生に占める第1子の割合は39.1%です。
また、母の年齢(5歳階級)別にみた出生数の推移をみると、20代の出産は減少していますが、30歳以上の出産は僅かではありますが増えています。
35歳以上の高齢出産となると、母体だけでなく赤ちゃんにも先天性異常発症などのリスクを伴います。
40歳以上ではその確率は急増します。
国立社会保障・人口問題研究所によると「完結出生児数」は、戦後大きく低下し、1972年調査で 2.20人となった後は、2002年調査での2.23人まで30年間にわたって一定水準で安定していましたが、2010年調査ではさらに1.96人へと低下しています。
因みに、この調査は「きょうだい4人以上が『ふつう』だった」1940年からスタートしています。
母親の年齢が40歳以上の出生では、出生数は約54,000人で、うち第1子は21,000人で、40歳以上の出生に占める第1子の割合は39.1%です。
また、母の年齢(5歳階級)別にみた出生数の推移をみると、20代の出産は減少していますが、30歳以上の出産は僅かではありますが増えています。
35歳以上の高齢出産となると、母体だけでなく赤ちゃんにも先天性異常発症などのリスクを伴います。
40歳以上ではその確率は急増します。
国立社会保障・人口問題研究所によると「完結出生児数」は、戦後大きく低下し、1972年調査で 2.20人となった後は、2002年調査での2.23人まで30年間にわたって一定水準で安定していましたが、2010年調査ではさらに1.96人へと低下しています。
因みに、この調査は「きょうだい4人以上が『ふつう』だった」1940年からスタートしています。
回数 | 調査年 | 完結出生児数 |
---|---|---|
第1回 | 1940年 | 4.27人 |
第2回 | 1952年 | 3.50人 |
第3回 | 1957年 | 3.60人 |
第4回 | 1962年 | 2.83人 |
第5回 | 1967年 | 2.65人 |
第6回 | 1972年 | 2.20人 |
第7回 | 1977年 | 2.19人 |
第8回 | 1982年 | 2.23人 |
第9回 | 1987年 | 2.19人 |
第10回 | 1992年 | 2.21人 |
第11回 | 1997年 | 2.21人 |
第12回 | 2002年 | 2.23人 |
第13回 | 2005年 | 2.09人 |
第14回 | 2010年 | 1.96人 |
夫婦の完結出生児数とは、結婚持続期間(結婚からの経過期間)15~19年夫婦の平均出生子ども数であり、夫婦の最終的な平均出生子ども数
また、同研究所の「出生動向基本調査結婚と出産に関する全国調査(夫婦調査)」(2011年)によると、夫婦にたずねた理想的な子どもの数(平均理想子ども数)は、前回調査に引き続き低下し、調査開始以降最も低い2.42人となり、夫婦が実際に持つつもりの子どもの数(平均予定子ども数)も2.07人となりました。
理想の子ども数を持たない理由で最も多かったのは「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」(60.4%)でした。
第三次ベビーブームが起きなかった原因はこのあたりにもありそうです。
ちょっと豆知識
1月1日が日曜日だと12月31日は何曜日?
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