「高齢者」って何歳から?

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「高齢者」って何歳から?

65歳以上「高齢者」人口が過去最高!
総務省統計局が2018年9月17日に発表した「統計トピックスNo.113 統計からみた我が国の高齢者-『敬老の日』にちなんで-」では、65歳以上を「高齢者」としています。
総人口が1億2,642万人と前年に比べ27万人減少する中、65歳以上の「高齢者」人口は44万人増加で3,557万人、総人口に占める高齢者人口の割合は28.14%と、過去最高となりました。
高齢者人口を男女別にみると、男性1,545万人、女性2,012万人で、女性高齢者の人口が初めて2,000万人を超えました。
「高齢者」の年齢規定は?
「高齢者」に統一された基準はなく、高齢運転者標識では70歳以上、後期高齢者医療制度では65歳以上75歳未満を前期高齢者、75歳以上を後期高齢者、WHO(世界保健機関)では65歳以上を高齢者としています。
高齢者の定義は個々の法律によっても異なります。

具体的な年齢を設定している例
年齢設定 法律
55歳以上 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律施行規則
60歳以上 高齢者の居住の安定確保に関する法律
65歳以上 高齢者の医療の確保に関する法律
70歳以上 道路交通法
75歳以上 高齢者の医療の確保に関する法律

「福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律」「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」等のように、具体的な年齢を設定していないで、心身機能の程度その他の状態等を明示している例もあります。
また、「小笠原諸島振興開発特別措置法」「水産基本法」「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」のように、心身機能の程度その他の状態等を明示していない例もあり、「高齢者」の定義は一様ではありません。

どれが最も年上と思いますか?
「高齢者」「老人」「お年寄り」「シニア」「シルバー」と様々な呼び名がありますが、あなたはどれが最も年上だと思いますか?
やはり、「高齢者」は公的年金の受給開始年齢65歳以上と思っている方が多いのではないでしょうか。
ゴルフで「シニア」は50歳以上ですが、フィギュアスケートで「シニア」は15歳以上です。
「シルバー人材センター」は、概ね60歳以上の健康な方が対象です。
「老人」は「高齢者」より年齢が少し高いイメージで、「お年寄り」は響きから「老人」よりほんの少し若い感じがしませんか。
そういうことを考慮していくと、「シニア」<「シルバー」<「高齢者」<「お年寄り」≦「老人」という感じではないでしょうか。
自分が高齢者だと感じる年齢は?
内閣府の「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査結果」(調査対象:全国の 60 歳以上の男女 6,000 人)では、「自分が高齢者だと感じるか」との問いに51.3%の方が「いいえ」と答えています。
また、「一般的に何歳頃から高齢者だと思うか」と聞いたところ、「70歳以上」が29.1%と最も多く、次いで「75歳以上」27.9%、「80歳以上」18.4%、「65歳以上」6.4%の順となっており、「年齢では判断できない」10.4%もいらっしゃいました。
さらに、 「支えられるべき高齢者とは何歳以上か」の問いには、、「80歳以上」25.2%が最も高く、次いで「75歳以上」23.4%、「70歳以上」18.1%、「85歳以上」5.3%、「65歳以上」4.7%などの順で、「年齢では判断できない」と答えた方は19.9%でした。

 年齢 高齢者とは何歳以上か 支えられるべき高齢者とは何歳以上か
60歳以上 1.1% 0.6%
65歳以上 6.4% 4.7%
70歳以上 29.1% 18.1%
75歳以上 27.9% 23.4%
80歳以上 18.4% 25.2%
85歳以上 2.5% 5.3%
これ以外の年齢 0.3% 0.3%
年齢では判断できない 10.4% 19.9%
わからない 1.3% 1.3%
無回答 2.6% 1.3%

公的年金の支給開始年齢が70歳以上になれば、「高齢者は何歳から?」の問いに「70歳以上」と答える方が増えることでしょう。

高齢者死亡5年で125件!
NITE(製品評価技術基盤機構)が、2018年3月までの約5年間に、ストーブや介護ベッドなど身の回りの製品を巡る高齢者の事故がに1,237件あり、うち125件は死亡事故だったとして注意を呼び掛けています。
誤った使い方に伴う事故が目立ち「使い慣れの油断は禁物」と指摘しています。
近年、進化する家電や介護用品ですが、年を重ねるとなかなかこれまでの長年の習慣から抜け出せないものです。
また、咄嗟の対応・判断能力も年々衰えていくことは否めません。
取扱説明書に目を通すだけでも苦痛で、操作手順を覚えることも一苦労です。
高齢者にとっては、「進化」イコール「便利」とは言えないのかもしれませんね。
参考:NITE「安全な暮らしを高齢者と共に~事故を防ぐ注意ポイントを紹介~」

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