ロタウイルス胃腸炎

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ロタウイルス胃腸炎

「ロタウイルス胃腸炎」とは、ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳ころ)にかかりやすい病気です。
ロタウイルスは、ノロウイルスの倍ぐらいの大きさで、直径約100ナノメートル(1万分の1ミリメートル)のウイルスです。
感染者の下痢便1gの中には1000億~1兆個のロタウイルスが含まれているといわれています。
便に含まれるウイルスの量が多いことで知られているノロウイルスと比べても、その100万倍ものウイルス量です。
10~100個くらいのロタウイルスが口から入ることで感染します。
「ロタ」とはラテン語で車輪という意味で、電子顕微鏡で見ると車輪のような形をしています。
ロタウイルスは感染力が強く、ごくわずかなウイルスが体内に入るだけで感染してしまいます。
普通、5歳までにほぼ全ての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。
大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているため、ほとんどの場合、症状が出ませんが、乳幼児は、激しい症状が出ることが多く、特に初めて感染したときに症状が強く出ます。
主な症状は、水のような下痢、吐き気、嘔吐(おうと)、発熱、腹痛です。
脱水症状が酷くなると点滴が必要となったり、入院が必要になることがあります。
5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。
厚生労働省が2019年9月26日、乳幼児が激しい嘔吐(おうと)や下痢を起こすロタウイルス胃腸炎のワクチンを2020年10月から定期接種とする方針を決めました。2020年8月以降に生まれた0歳児が対象で、接種は原則無料。