エキノコックス症

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エキノコックス症

「エキノコックス症」とは、エキノコックス属条虫の幼虫(包虫)に起因する疾患で、人体各臓器特に肝臓、肺臓、腎臓、脳などで包虫が発育し、諸症状を引き起こします。
「エキノコックス症」は、単包条虫と多包条虫の2種類があります。
日本での「エキノコックス症」感染報告のほとんどは多包条虫によるものです。
日本では、北海道のキタキツネが主な感染源で、糞虫にエキノコックスの虫卵を排出され、人はその虫卵が手指、食物、水などを介して口から入ることで感染します。
北海道で放し飼いをして感染したイヌもキタキツネ同様に感染源になります。
また北海道以外でも、本州で多包条虫に感染している動物(キツネ・イヌ・ブタ等)が発見されています。
「エキノコックス症」の潜伏期(無症状)は、およそ5~20年と長く、進行期になると、肝腫大・腹痛・黄疸・貧血・発熱・腹水貯留・肝機能障害などが現れ、末期になると全身状態が強く侵され、肝不全などで死亡します。
予防するには、「感染源となるキツネやイヌなどの保虫宿主に接触しない」「野山に出かけた後は手をよく洗う」「キツネを人家に近づけないよう、生ゴミ等を放置せず、エサを与えたりしない」ことです。