ゲミュートローゼ

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ゲミュートローゼ

「ゲミュート(gemüt)」は、思いやり・同情・良心などを意味するドイツ語です。
ドイツの精神科医クルト・シュナイダー*は、高等感情を持たない人を、「ゲミュートローゼ」と名づけ、「情性欠如者」と訳されます。
「ゲミュートローゼ」は、冷淡かつ冷酷であり、他人に対して陰険で残忍なことを平気で行います。
しかも、罪悪感を覚えず、反省も後悔もしないことが特徴です。
更に、「ゲミュートローゼ」は、教育によって改善することが不可能である点をシュナイダーは挙げています。
2019年秋に、神戸市立東須磨小学校の教員4人が、男性教諭らに激辛カレーを食べさせるなどの暴行や暴言を繰り返していた事件で、いじめ加害者の教師には「ゲミュートローゼ」の疑いがあると専門家が指摘しています。
*:クルト・シュナイダー(Kurt Schneider, 1887年1月7日~1967年10月27日)は、ドイツの精神医学の研究家。特に、統合失調症の診断や解釈についての著述で知られています。