「出国税」は不公平???

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「出国税」は不公平???

「出国税」の目的は?
2019年1月7日から、「出国税」が導入されました。
「出国税」の正式名称は「国際観光旅客税」で、「観光先進国実現に向けた観光基盤の拡充・強化を図るための恒久的財源を確保する」ことを目的とした税金です。
訪日外国人だけでなく、海外に行く日本人も含め2歳以上なら飛行機や船で出国するときに一律1,000円徴収されます。
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出国者数は何人?
日本政府観光局(JNTO)によると、2018年の日本人出国者数(推計値)は1,895万4000人となり、2012年の1,849万657人を上回って最高記録を更新しました。
また2018年の訪日外客数は3,119万1900人で、初めて年間で3,000万人を上回りました。

日本人出国者数と訪日外客数の推移
(2018年は推計値)
日本人出国者数 訪日外客数
2008(平成20)年 15,987,250人 8,350,835人
2009(平成21)年 15,445,684人 6,789,658人
2010(平成22)年 16,637,224人 8,611,175人
2011(平成23)年 16,994,200人 6,218,752人
2012(平成24)年 18,490,657人 8,358,105人
2013(平成25)年 17,472,748人 10,363,904人
2014(平成26)年 16,903,388人 13,413,467人
2015(平成27)年 16,213,789人 19,737,409人
2016(平成28)年 17,116,420人 24,039,700人
2017(平成29)年 17,889,292人 28,691,073人
2018(平成30)年 18,954,000人 31,191,900人

1人1,000円で計算すると約400~500億円の税収となります。
「出国税」は、観光資源やインフラの改善へと使われる予定で、空港での出入国審査をスピードアップする顔認証システムの導入、電子決済システムの導入や公共交通機関の外国語案内板の設置、Wi-Fiの整備、トイレの洋式化など、増えるインバウンド需要に対応するための設備に投資されます。

旅行をする人だけが対象は不公平?
観光庁の「観光ビジョン実現プログラム 2018-世界が訪れたくなる日本を目指して-」では、①観光資源の魅力を極め、「地方創生」の礎に、②観光産業を革新し、国際競争力を高め、我が国の基幹産業に、③すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境にと3つの視点で10の改革を示しています。
「観光立国」を目指し、地方創生・日本経済の活性化に繋がるためならば、「出国税」を納める日本人は海外旅行をする人だけというのは、少し不公平のような気がしますが…。
そういえば、観光の振興を図るために東京都・大阪府・京都市などで導入されている「宿泊税」も宿泊客だけが徴収されていますよね。
こちらもやはりちょっと不公平のような^^;
今後、「宿泊税」も徐々に全国的に広がりそうです。
「出国税」に「宿泊税」、2019年10月には消費税増税が予定されていいますから、なんだか2019年は「税」に追いかけられそうですね^^;